1年生の学校探検が学校巡りになっていないか
1年生で「学校探検」をすると思います。
みなさんの学校ではどのようにしているでしょうか。
「精神と時の学校」では
児童が入ってはいけないところにだけ予め貼り紙をし、
事前に1年生担任が「今日は探検なので、ご迷惑をおかけします 。」と職朝などでみんなにお知らせ。
そして、 1年生を、校舎に放っていました。
スタートカリキュラム、アプローチカリキュラムの編成で大切なこと - 「精神と時の学校」で学んだこと
子供たちは、それぞれ思い思いにいきたいところに行きます。
初めて踏み入れる場所。
初めて見る光景。
どきどきしながら、学校を「探検」します。
私たち大人が、普段は見逃していることにも気づいて、
目を輝かせて驚いています。
「これ何??」「あれは何??」「〇〇じゃないの?」
そんな会話で盛り上がりながら歩いていきます。
ただの廊下と階段の分 かれ道も、
1年生にとっては、まるで運命の分かれ道。
どっちに行こうかと、友達と真剣に話し合っています。
そんな姿を1年生が見せるのは、「学校探検」を「学校探検」にしているからです。
時々、お行儀よく並んで、隣のこと手をつないで、先生の後をついていく「学校探検」ならぬ、「学校巡り」をしている時があります。
時々立ち止まって、「ここはね、○○の部屋ですよ。」と、1年生 が聞いてもいないのに、丁寧に解説してあげる。
「廊下を歩くときは、このように、並んで静かにあるくんですよ。 」と言い聞かせながら静かに静かに歩く。
これでは、「学校探検」ではなく、生活指導を兼ねた「学校巡り」。
生活指導は生活指導で、別な時にやればいい。
静かに決められたコースを、お行儀よく歩く学校探検を終えたときに、満足しているのは誰なのか。
その後の小学校生活で、追究しようとする子供を育てようとしているのか。
自分で壁を乗り越えようとする子どもを育てようとしているのか。
そんな教師の構えが、この1年生最初の学校探検にも表れてるのではないでしょうか。
しかも、いずれは、子ども達は学校に慣れてしまいます。
「学校を探検する」ドキドキワクワクを味わわせるチャンスは、1年生の入学直後しかありません。
そうやって、ドキドキワクワクを味わうから、その後の生活や学校の決まりを守ろうとする子どもにも、なっていくのではないでしょうか。
ついつい、一年生には、最初に小学校の学習規律や生活の決まりを徹底しようとしてしまいがちです。それも大切でしょう。でもそればかりだと、逆にそこからはみ出す子も増えてしまうのではないでしょうか。
読んでいただき、ありがとうございました。