「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

運動会の応援係は、5、6年生だけでなくてもよいのでは。

運動会には応援団ありますよね。

小学校では、あくまで他の係と並列ですから「応援係」と呼ぶべきでしょう。

とはいえ、 係とは呼べず、「団」と呼んでもいいくらい応援係 はダントツに大変です。

 

その応援係、みなさんの小学校では何年生がしていますか。
大規模校では、5・6年生がすることが多いのではないでしょうか 。

その場合、5年生は当然初めて応援係に入ることになります。
時には6年生も全員入れ替わっていて、全員か「応援係が初めて」な んてときもあります。

 

そうなると、応援の様子がわかっている子がいなくて、1から応援 をつくる必要があります。


そこで「5年生の時に応援係だったら、できるだけ6年生の時に入 る」なんてルールをつくっちゃうと、今度は希望が減ったりして、いろいろと難しい。
「5年生でやってみたけど、6年生では他の係で頑張りたい」とい う子どもを、無理矢理入れることもできません。


応援リーダー(応援団長)になるような子供を育てるように、5年 生のときから見通しもって、取り組めていくとよいのかもしれませ んがなかなかそううまくはいかないことも多いと思います。


さらに、5・6年生は委員会活動も兼ねていて、休み間や放課後の 委員会活動とも重なります。(それはそれで、見通しをもって動く 大切さを学ばせるためには必要なことではありますが・・・)


さらにさらに、社会体育の指導者から「練習できなくなるから応援係に入るなと言われています」などと、本末転倒なことを言われ、「 応援団に入りたいけど入れない。」子供まで出て、さらには応援団 が決まらないという事態まで起こったりします。


このようなことから運動会期間中の応援係の子供たちと、その担当 になった教師は、休み時間も放課後もないような事態になり、とても大変なんです。

 

そこで

働き方改革が言われている今、応援係の取り組みも見直してみませ んか。
その時「精神と時の学校」の応援係の取り組みが、少し参考になる かもしれないので紹介します。
一つは応援係のみ、3・4年生で希望する子供の参加を許可してい ました。(ちょっとしたサークル感覚で。5・ 6年よりは自由度をもたせて。)


3・4年生は委員会もなく、5・6年生よりは時間に余裕がある子 が多いです。何より、応援係に憧れて「やってみたい!」 と思っている子も多いのです。5・ 6年生よりも声が出ている子もいて、応援全体が盛り上がることに もつながります。


そして、その3・4年生の中から、将来、応援団長になる子供が出 てくるのです。ずっと連続で応援係はきついでしょう。だから5年生 のときは1回休んでも構いません。そして、6年生で万を持して再登場。


他の係に比べてダントツ大変な応援係ですから、その分、人を厚く するのは当然でしょう。

 

もう一つ。
それだけの時間とエネルギーをかけて応援をつくりあげることを通して、なにをねらうのか。それを全員が共通理解することです。


決して、「盛り上がる応援をするため」だけではないはずであり、 学校の活動であるからには、必ずそこに、子供にどんな力を育むのか。ねらいがあるはずです。

 

そのねらいの一つとして、 上の学年の子供が下学年に「引き継いでいく力」 をおくことが大切なのではないしょうか。そのことで、毎年1からスタートする応援団ではなくなり、いつもいつも教師が関わっておくことも減らすことができる 。

3、4年生を入れる意味も増してくる。


そうやって、応援係の取り組み1つにおいても、縦のつながりを意識的につくる。そんなことも学校での働き方改革の大切な視点の一つ だと思います。

 

 読んでいただき、ありがとうございました。