「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

卒業式練習の指導で、秀逸な言葉

みなさん、卒業式練習もいよいよ佳境のことと思います。

 

卒業式練習は長くて結構きつい。

 

それも実は在校生の方がきつい。

 

なぜなら、卒業式ですから卒業生の方が立ったり座ったり出番が多い。

 

在校生は、じっと座ってる時間が長い。

 

そこで、卒業式の不思議な学校文化として、在校生の評価は「いかに動かないか」というものがありますよね。

 

「今日の練習は頭が動いてなかったから良かった」なんてことが、卒業式の練習後、教師間の話題になる。

 

だから、練習中は「頭をふらふらさせない!」「動くな!」といった指導になることがあります。

 

そんな指導をする教師は、レベル1です。

教師でなくても誰にでも言えることです。

 

それに、動かないからといって思いを持って卒業式に臨んでいるとは限らない。

 

逆に、少々動くからといって卒業生に対して思いがないとも限らない。

 

だから、動くかどうかで評価するのは本当はおかしな話です。

 

そこでレベル2の教師は子供の心を指導します。

だから、「姿勢で卒業生に伝えなさい。」「感謝の気持ちを、姿勢に表しなさい。」などの言葉かけになります。

 

それを、卒業生、在校生、双方で指導します。

 

自分は、「精神と時の学校」で、レベル3の言葉に出会いました。

 

その言葉は練習の冒頭、在校生に対して言われたのですが、卒業生も聞いていました。

 

その、在校生の指導のために言われた言葉とは、、、、。

 

 

「今日の練習の中で、憧れの卒業生を見つけなさい。」

 

 

 

秀逸な言葉だと思いませんか?

 

在校生に「憧れの卒業生」を見つけさせる。

 

このことにより、在校生は、目的意識ができます。

 

無目的にただじっとしているよりも、目を使い、耳を使い、頭を使って卒業生を見るでしょう。

 

長い卒業生の証書授与の最中も一人ひとりの歩き方、受け取り方までよく見る。互いや、来年の自分と比べて返事を聞く。きっと、いつもより、時間が過ぎるのも早く感じるでしょう。

 

そんな大きな効果があります。

 

そして、この言葉の効果は、在校生に、対してだけ生きるのではありません。

 

卒業生にも、生きるのです。

 

もう、お解りですよね。

 

卒業生は、

「今日の在校生は憧れの卒業生を探すのか、、、」

「恥ずかしいまねはできない、、、」

「自分が誰かの憧れの卒業生になるように頑張ろう。」

という意識になります。

 

在校生にかけた言葉が、実は卒業生にとっても、大きな意味ある言葉になっているのです。

 

こんな言葉かけをできる教師こそが、子どもに力をつけられる、レベル3の教師なんだろうと思います。

 

最後の卒業式練習、または、卒業式当日でも、大きな力を発揮するする言葉だと思います。

 

是非、お試しを。

 

そして、ただ動かないように我慢するだけの時間があるとしたら、そんな時間から少しでも、子ども達を解放してあげて下さい。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。