「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

月の生活目標と児童会

全校の生活目標を月替わりで子ども達に提示し、月の最初の児童集会などで、生活指導や生徒指導の先生が「今月の目標は○○ですよ!しっかり守るように!」みたいな話をすることが多いと思います。

最近では話だけではなく、ICT機器を用いて、子ども達の生活の様子を具体的に見せながら、指導すべきことだけでなく、良いところも紹介しながら、素晴らしい話をされる先生も多いようです。

「精神と時の学校」では、また少し違った視点で、生活指導を行っていました。

集会で先生から「月目標を守りましょう。」という話をすることはしていませんでした。

児童会の子ども達に、休み時間に「みんなに広めたいこと。」や「みんなに気をつけて欲しいこと。」を見つける観点をもたせて校内を回らせるんです。

演説や公約では「より良い学校にするために頑張ります!」なんて言ってた子ども達ですから、休み時間がなくなることに文句はまず言いません。

児童会役員の子どもは12人いましたから、いろいろ見つけて来ます。 それをみんなで出し合い、次の児童集会で何を伝えるか、また、日々取り組めることはないか、などを話し合っていきます。 「廊下を走ってる人が多いな。」「挨拶してる人が少ないな。」という実態から、廊下を走る人を減らすにはどうしたら良いか。」「挨拶する人を増やすにはどうしたら良いか。」という課題が生まれます。その解決にむけ児童会の子ども達の問題解決学習が始まるわけです。

その問題解決に向け、 「廊下を走ってる人数や挨拶してる人を具体的に知りたい。」 などと自分達で、調査を開始します。

自分達で全校の調査が無理であるとわかると、「中高学年は学級委員長にお願いして、低学年だけ自分達でやろう。」みたいな話になってきます。

そこで代表委員会を開く必要が生じてきます。 「委員長を集めてお願いしよう。代表委員会を開いて意見を聞こう。」

そのために議案書を自分で書く必要も生じてきます。 児童朝会で自分の言葉で伝えたいことも出てきます。

そうやって子ども達の自主的な活動の中で生活目標ができるので、「自分達で守ろう」という意識も大きくなります。

また、児童会役員が12人だったため、1学年3学級の4年生のまでの12クラスの担当にしていました。 そのため担当学級の学級委員長や、子ども達と関わりを深め、児童会の目指すことを浸透させることも出来ていました。

「月がかわったら次の目標を提示する」ということは、至極当たり前のことだと思います。また、「決まりをまもる」児童育成の為には大切なことだと思います。 しかし、「精神と時の学校」では授業と同じで、生活指導目標のつくりかた、守らせ方一つにおいても子どもの実態からスタートし、子どもを主体にすることを意識していたということを紹介させて頂きました。

みなさんの、生活指導または、児童会活動に少しでもお役に立てれば幸いです。

読んで下さりありがとうございました。