「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

全校集会も主体的・対話的に。

今、資質・能力を育成する大切さが言われています。

資質・能力を育成するためには、主体的・対話的で深い学びの実現が必要です。

 

インプットするだけでなく、アウトプットする作業が必要。

アウトプットする場面がある授業をみなさんされていると思います。

 

資質・能力。

主体的・対話的で深い学び。

アウトプット。

これらの言葉はまだ教育界でほとんど使われてなかった時代に、「精神と時の学校」では、全校集会でそれを心がけていたように思います。

 

例えば、全校集会で学年の発表や、きっかけ集会があったとき、

 

きっかけ集会でやる気と見通しを - 「精神と時の学校」で学んだこと

 

必ず、意見や感想をその場で求めるのです。そしてここに結構時間をとる。

 

「精神と時の学校」では、全校720名のうち、常時100名くらい。集会の内容によっては、半数以上が挙手し、その中から指名されて、その場で発言するという集会が行われていました。

 

それだけ多くの子どもが全校700名以上もの前で話せるのはなぜか。

 

もともと、入学検定があり、話すことが得意なことが多いことも確かにあると思います。

しかし、それだけではなく、次の2つの理由があったからだと思います。

 

1つは、集会の中身を、きっかけ集会に代表されるように、子ども達を「主体的」にすることを心がけていたこと。だから子ども達は話したくなる。「対話的」になるのです。

 

もう1つは、いつも意見や感想を求められ、集会は、アウトプットする場所なんだという土壌が出来上がっており、それが継続されていっているということ。

上級生や同級生はもちろん、自分より年下の下級生であっても、全校の前でどんどん話す。

 

700名以上の前でも自分の意見や感想を述べることは、当たり前なんだ。

自分にだってできるかも。

手を挙げてみようかな。

挙げないとな。

 

といったことが、毎回アウトプットする場があることで、広まり、継続されていっていました。

 

どの学校にも、学年や全校に一人は、臆せずに人前で話せる子はいるはず。

そんな子どもから、少しずつ子どもが話すチャンスを増やすことができると思います。

 

委員会の子どもや児童会の子どもが話す姿はよく見ます。

しかし、決まった子どもばかりであったり、決められたことを伝えるだけであったり。それでもまだ自分の言葉で伝えているならいい方で、ときには、先生が書いた原稿を子どもが読む。という場面にも出会ったことがあります。

 

せっかく全校の時間をとり、わざわざ一同に集まる全校集会です。

何か先生の話しや、子どもたちの発表があった後に

、子どもたちに意見や感想を聞く場をとってみませんか。

一人でも多くの子ども達の表現力を伸ばすために。

 

全校集会も、授業と同じように話を聞くだけの一方通行な場ではなく、全校集会も双方向の場へ。

 

今はそんなことが求められているのだろうと思います。

 

読んで頂き、ありがとうございました。