「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

学校における働き方改革〜敢えて人の仕事を先にする〜

「人の仕事を先にする。」


明確に先輩の先生から言われたわけではないのですが、確かに学んだことです。

 

この言葉には二つの意味があると思っています。

一つ目の意味は、まさにその言葉の通り。

「自分の仕事と、人から頼まれた仕事があったときに、人の仕事の 方を先にする」ということ。

 

「精神と時の学校」では長く勤めていると、いろんな分掌の主任に なります。


そうすると、周りの人から文書が提出されるので、返さなければなりません。 


教育実習時期は教育実習生から指導案やレポートが提出されるので、何らかのリアクションをして戻さなければなりません。

 

一から書き直しなのか、一部訂正なのか、時間をとってア ドバイスするのか。

 

それをせずに自分のところに提出されたものが、自分のところで留 まっていることは、その間、その人たちの仕事が止まっていること を意味します。その結果、その人の仕事は遅れてしまう。

 

相手が一人でしかも提出されたものがほぼOKならあまり影響はないかもしれません。

 

しかし多くの人にかかわる仕事であったり、大幅変更が必要な場合 だったりするときは、早めに方向を示してあげる必要があります。大抵の仕事は、例え相手は一人でも、その背景にたくさんの人が関わっていることでしょう。

 

もしそれが遅れたら、周りの多くの人が遅れることになる。
手直しする時間は削減され、質の低いものになってしまう。

そして結果的には自分の仕事も遅れてしまうことにつながる。

だから、よほどのことがない限りは、「優先順位は人の仕事である 。」ということを学びました


二つ目の意味は人の仕事が先に進むように 「段取りや計画」を先にするということです

自分だけの仕事にかかわることではなく、全体にかかわる「段取りや計画」をすることです。


「そんなの当り前!」という方も多いと思います。
しかし、学校というところは、職員室では大人がチームで仕事をするという会社と同じような要素をもつ反面、一人ひとりは多くの児童生徒にかかわる仕事をたくさん抱えている。そのため全体の「段取りや計画」よりも、まず先に「自分の仕事」を優先してしまいがちな場所だと思います。

 

特に忙しい学校だった「精神と時の学校」では、一人ひとりが忙しいからこそ、全体の段取りや計画を大切にしようという意識が強かったように思います。
(そうしなければ仕事が回らないくらいみんなが追い込まれていたこともあると思います。)

 

今言われる「働き方改革」では、学校という場所では敢えて人の仕事を先にすることを意識することが大切だと思います。


働き方改革」によって、残業の時間を減らさないといけない。持ち帰り仕事も減らしたい。そうなったときに、ついつい自分の仕事を早く終わらせようと自分の仕事だけに集中してしまう人が増えてしまうことが考えられます。自分のクラスの丸つけ、授業準備、 事務処理仕事などなど、、、。
 しかし、特に全体に関わる仕事を請け負っている人が、自分の仕事 にだけ集中してしまうことで、全体の仕事が遅れ、かえってトー タルとしては、働き方改革が遅れてしまう。ということがあることを 、わかっておく必要があると思います。


なかなかできないことも多々あるでしょう。自分もそうです。しか し「人の仕事を先にする」ということの必要性がわかっていながらもできないのと、全く意識していないのとでは、働き方改革の進み方も変わって くると思うのです。

 

 読んでいただき、ありがとうございました。