「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

運動会 学年団体は固定

運動会で学年ごとの団体競技がありますよね。

 

みなさんの学校では、学年の団体競技は固定されていますか?それとも、毎年、その学年に任されていますか?

最近は固定されている学校も多いように思いますが、私の務めていた附属小学校でも次のように固定されていました。

 

1年生はタイヤ運び。

2年生は大玉運び。

3年生は台風の目。

4年生は棒引き。

5、6年生女子はムカデ競争。

5、6年生男子は騎馬戦。

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ルールもやり方もほとんど変わらない。

だから子供も、「今年は3年生だから、台風の目だ」という具合にわかってるんです。

 

毎年内容もルールも固定していれば、学年の第1回目の練習をしなくても、自然に「先生、大玉使っていいですか?」などときて、休み時間などに練習を始めることもあります。

また、上の学年の子は、自分もその競技を体験しているので、自然にやり方やコツを教えたりし始めます。

 

自然に練習が始まり、自然に「勝ちたい」という気持ちも増してきて、さらに練習にも応援にも熱が入ります。

子供達の前向きな姿が、労せず、とまでは言いませんが、見られるようになるのです。

新たな道具の準備もいりません。(前年の修理くらい)

結果、練習時間も有効に使えます。

競技やルールを固定しておくことで、教師にも子供にもいいことがたくさんあるのです。

 

そして、どの競技も運だけでは勝てないようになっています。ちゃんと練習し、頭を使い、協力しなければ勝てないように。

 

少し余談になりますが、最近、競技中の音楽が編集されてて、曲の途中で踊らなきゃなんないような競技が特に低学年で流行ってますよね。

子供はボール追いかけたいのに、踊らなきゃなんない。

あれって、確かに見てる方は面白いけど、やってる子供たちがなんだか可哀想に見えちゃうのは、私だけでしょうか。

それに結局、いくら練習したって、勝つか負けるかは当日の音楽次第。じゃ練習したって意味ないじゃん。って賢い子供ほどなりますよね。

なのに「真剣にやんなさい!」って叱られてはかなわない。

 

話を「競技の固定」に戻します。

以前は自分も「今年の運動会は、学年団体、何にしようかな〜」と毎年考えていたように思います。なんだか、そのまま同じことをするのが、まるで、悪いことのように。

競技を変えないまでも、盛り上がるようにマイナーチェンジしたり。

 

そうなるとルールの説明、徹底などに時間とエネルギーをとられ、肝心な子供の「勝ちたい、練習したい。」という意識が置き去りになってしまいます。

 

特別な配慮が必要なお子さんがいる場合は、ルールや内容変更が必要なことも多々あると思います。それも踏まえて運動会の団体競技で指導すべき最も大切なことは

「どうすれば子供が真剣になって勝つために頭を使い、考え、力を合わせて練習し、その上で勝った喜びや負けた悔しさを味わわせるか。」

ということなんだと思います。

そのねらいに向け、固定でいくのか、変えるのか、決定していく必要があるのでしょう。

 

今回は学年団体について書きましたが、学年表現については、また、別な取り組みをしていました。

 

それについては、こちらの記事で。

運動会の表現 去年と同じもアリ? - 「精神と時の学校」で学んだこと

 

読んで頂きありがとうございました。