「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

運動会一人一点

運動会の得点はどうやって決めていますか?

自分の学校の運動会の、どの競技が何点で、なぜその配点なのか明確でしょうか。

「精神と時の学校」では、次のように競技の配点が決まっていました。

団体競技なら1位が50点。2位が40点。3位が30点。 綱引きなら、1位が45点、2位が40点、3位が35点。 短距離走なら、1位が1.7点、2位が1.4点 3位が1.1点  4位が0.9点 5位が0.5点 6位が0.3点     といった具合です。(ちょっと短距離走は記憶が曖昧ですが・・・)

なぜこのような配点にするのか。それには理由がありました。

それは、どの競技も、参加する者が一人1点もっているということです。

 つまり1学年が120人でしたから、団体競技は合計で120点。短距離走なら、1組が6点×20組で120点。 この点の場合、「1人1点もってるんだよ。」という指導を明確に行うことができます。それは「順位以上に大切なことがある」ということを伝えるメッセージにもなります。特に短距離走などでは。

また、得点差があまりできず、最後の綱引きで勝負が決するといった接戦になることも多かったです。必然的に、目指す「最後まで頑張る姿」を見られる一つの要因ともなります。

 それは、得点の配点の仕方だけに原因があるわけではないく、「一人1点をみんなが競い合う」という意識づくりに、配点も影響しているのだろうと思うのです。

 運動会のことについて協議するとき、配点のことまで話題にあがることはあまりないのではないでしょうか。 しかし、教師たちが運動会で目指そうとする姿と、競技の配点も果たしてあっているのかどうか。そんなことも時には見直す必要があるのではないでしょうか。

 以前どこかの学校で、「短距離走6位・・・0点」なんていう配点を見たことがあります。  多くの学校では走る人数がそろわないので、6位がいない組がある。だから、得点の計算のしやすさなどを配慮して、6位0点のところもあるようです。しかし、優先すべきは得点の計算のしやすさなのか、それとも最後まで頑張らせることなのか。

「最後まで一生懸命走ることに意味があるんだよ」と指導しながらも、最下位は0点。ではやはりおかしいと思うのです。  人数にもばらつきがあったりで一人1点の配点は難しいことが多いでしょう。しかし、「去年通り」で本当によいのかを見直し、ねらいに向かっている子どもたちが報われるようなシステムや環境を整えることも大切なんだということが、この「精神と時の学校」配点からも学んだ気がしているのです。

 最後まで読んで頂きありがとうございました。