「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

イチニネン交流見つけませんか。

3年生から6年生までの縦の繋がりをつくる、サンゴー、ヨンロクを紹介しました。 じゃあ残りの1•2年生は。

当然あります。

1年生と2年生と海に1日海水浴、公園に1日秋見つけに行っていました。 この活動をメインとする1年生と2年生の交流を 「イチニネン交流」と呼んでました。 そのまんまです。 「サンゴー」「ヨンロク」という言葉は日常では使わないけど、「イチニー」は使うからでしょうか。

「1•2年交流」とは1年生と2年生で海て泳いだり、浅瀬で生き物を見つけたり、公園でドングリや松ぼっくりをを見つけたりする交流です。

本当です。

「1•2年交流」には以下のような1年生と2年生にそれぞれに少し異なった目的がありました。

まず1年生の目的。 それは1年生をお世話する2年生の姿から 「下級生の御世話の仕方、身近なお兄さんお姉さんとしてあるべき姿」 を学ぶことにあります。

その学びを、1年生は2年生となったときの「1•2年交流」や、すぐにある「幼小交流」に生かすのです。

「1•2年交流」の時の2年生の姿を思い浮かべながら、お兄さんお姉さんとしてのその後の「幼小交流」や、翌年の「1•2交流」に生かしていきます。 そのときのために、1年生は2年生から「身近なお兄さんお姉さんとしてのあるべ き姿」を学ぶのです。 「御世話してもらう」のではなく、「2年生から学ぶ」ために宿泊体験にいくのです。

次は2年生の目的です。 もうお分りのように1年生に「お兄さんお姉さんとしてあるべき姿」を伝えることが目的となります。当然自分達も同じ経験を1年生 の時にしているので、やるべきこともわかっています。

2年生にはもう一つ目的があります。 自分たちのお世話の仕方の「良かったところ」や「もっとこうすれば」を明らかにすることです。 その「良かったところ」と「もっとこうすれば」もって3年生となり「サンゴー」で5年生から学んだり、6年生を送る会での、1•2年生のお世話に生かしていくのです。

1年生と2年生で終日、遠くの海や公園に行くなんてことは、「精神と時の学校 」だったからこそできたかも知れません。 しかし、だからといってみなさんの学校で「1•2年交流」が出来ないわけでないと思います。

どの学校でもある縦割り活動の中に1年生、2年生それぞれの先を見据えた目的をもたせ、次の学年や次の行事へと繋いでいくという、それぞれの「1•2年交流」を行うことはできるので はないでしょうか。

ついつい縦割り班活動は「6年生のリーダー性を育むため」に特化され、1年生や2年生などの低学年は、「お世話される側」に回ってしまいます。しかしそこに「1•2年交流」という、敢えて低学年にも付加価値を加えていくことで、より縦割り班活動等の意義も増すのではないでしょうか。

縦割り班活動がない学校も、何かの行事や、授業などで「1•2年交流ができないか」という視点をもっておけば見つかるかも知れませ ん。

みなさんの学校でも、すぐにでもできる「1•2年交流」を探し、実行してみてはどうでしょうか。

と敢えて「サンゴー」と被せた「ヨンロク」の記事に更に被せて書いてみました。

サンゴーの3年生と5年生のつながり。 ヨンロクの4年生と6年生のつながり。 そして、1年生と2年生のつながり。

1年生から6年生まで、うまく子ども達の目的意識、課題意識が繋がる異学年交流が「精神と時の学校」にはありました。 しかし、大切なことは、遠くに行ける環境ではなく、一つひとつの行事でどんな力をつけるのか、つけることができるのか。それを教師がしっかり見据えておくことなんだと思います。

読んで頂き、ありがとうございました。