「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

ヨンロクを見つけませんか。

4年生と6年生とで山に3日間、集団宿泊体験に行っていました。 この宿泊をメインとする4年生と6年生の交流を

「ヨンロク」

と呼んでいました。

 

「ヨンロク」とは4年生と6年生で山に1946年生産されたFRの車を見つけにいく交流です。

 

嘘です。

 

「ヨンロク」には以下のような4年生と6年生にそれぞれに少し異なった目的がありました。

 

まず4年生の目的。

それは4年生をお世話する6年生の姿から

「下級生の御世話の仕方、最高学年としてあるべき姿」

を学ぶことにあります。

 

その学びを、4年生はその後の5年生となったときの「サンゴー」で生かすのです。

 

サンゴーでは3日間の宿泊学習を3年生と5年生のみで行います。
その時は頼りになる6年生はもういません。

「ヨンロク」の時の6年生の姿を思い浮かべながら、リー ダーとして、高学年の5年生として「サンゴー」を企画・運営していきます。

そのときのために、4年生は6年生から「上級生としてのあるべ き姿」を学ぶのです。

「御世話してもらう」のではなく、「6年生から学ぶ」ために宿泊体験にいくのです。

 

次は6年生の目的です。

もうお分りのように4年生に「最高学年としてあるべき姿」を伝えることが目的となります。当然自分達も同じ経験を4年生 の時にしているので、やるべきこともわかっています。

 

6年生にはもう一つ目的があります。

これまでの小学校生活自分の「成長」 や「課題」を明らかにすることです。

その「成長」と「課題 」もって、いよいよ迫ってくる小学校生活の卒業へと向かうのです。

ヨンロクで成長したことを生かし、課題を克服し、
「小学校生活の振り返り」をしていくのです。

 

4年生と6年生で宿泊体験に行くなんてことは、「精神と時の学校 」だったからこそできたかも知れません。

しかし、だからといってみなさんの学校で「ヨンロク」が出来ないわけでないと思います。

 

どの学校でもよくある縦割り活動の中に、6年生、4年生それぞれに、先を見据えた目的をもたせ、次の学年や学校、次の行事へと繋いでいくという、それぞれの「ヨンロク」を行うことはできるので はないでしょうか。

 

ついつい縦割り班活動は「6年生のリーダー性を育むため」に特化されがちです。しかしそこに「ヨンロク」という、敢えて6年生以外の4年生にも付加価値を加えていくことで、より縦割り班活動の意義も増すのではないでしょうか。

 

縦割り班活動がない学校も、何かの行事や、授業などで「ヨンロク 」ができないか、という視点をもっておけば見つかるかも知れませ ん。

 

みなさんの学校でも、すぐにでもできる「ヨンロク」を探し、実行 してみてはどうでしょうか。

 

と敢えて「サンゴー」の記事と被せて書いてみました。

決して手抜きではありません。

サンゴーの3年生と5年生のつながり、

ヨンロクの4年生と6年生のつながり。

同じようにサンゴーとヨンロクにもつながりがあるということをお伝えしたかったので。

 

読んで頂き、ありがとうございました。