「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

サンゴーを見つけませんか。


3年生と5年生とで海に3日間、集団宿泊体験に行っていました。この宿泊をメインとする3年生と5年生の交流を

「サンゴー」

と呼んでいました。

 

 

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「サンゴー」とは3年生と5年生で海にサンゴを見つけにいく交流です。

 

嘘です。

 

「サンゴー」には以下のような3年生と5年生にそれぞれに少し異なった目的がありました。

 

まず3年生の目的。

それは3年生をお世話する5年生の姿から

「下級生の御世話の仕方、上級生としてあるべき姿」を学ぶ

ことにあります。

 

その学びを3年生は、その後の「6年生を送る会」で生かすのです。

 

卒業式には4年生以上しか出られまん。そのため卒業式に出られない1~3年生のみで6年生を送る会を行います。

3年生は、1~3年生のリーダーとして、「6年生を送る会」を企画・運営していきます。

そのときのために、3年生は5年生から、「上級生としてのあるべき姿」を学ぶのです。

「御世話してもらう」のではなく、「5年生から学ぶ」ために宿泊体験にいくのです。

 

次は5年生の目的です。

もうお分りのように3年生に「上級生としてあるべき姿」を3年生に伝えることが目的となります。当然自分達も同じ経験を3年生の時にしているので、やるべきこともわかっています。

 

5年生にはもう一つ目的があります。

下級生を御世話したことによる自分の「成長」 や「課題」を明らかにすることです。

その「成長」と「課題 」もって、最高学年の6年生になるのです。

サンゴーで成長したことを生かし、課題を克服し、真の

「最高の学年」となってゆくのです。

 

3年生と5年生で宿泊体験にいくなんてことは、「精神と時の学校」だったからこそできたかも知れません。

しかし、だからといってみなさんの学校で「サンゴー」が出来ないわけでないと思います。

 

どの学校でもよくある縦割り活動の中に、5年生、3年生それぞれに、先を見据えた目的をもたせ、次の学年や、次の行事へと繋いでいくという、それぞれの「サンゴー」を行うことはできるのではないでしょうか。

 

ついつい縦割り班活動は「6年生のリーダー性を育むため」に特化されがちです。しかしそこに「サンゴー」という、敢えて6年生以外の学年に付加価値を加えていくことで、より縦割り班活動の意義も増すのではないでしょうか。

 

縦割り班活動がない学校も、何かの行事や、授業などで「サンゴー」ができないか、という視点をもっておけば見つかるかも知れません。

 

みなさんの学校でも、すぐにでもできる「サンゴー」を探し、実行してみてはどうでしょうか。

 

 

読んで頂き、ありがとうございました。