「精神と時の学校」で学んだこと

「1日が365日」とまではいかないけれど、いた時間以上に多くのことを学んだ学校。そこで学んだことを紹介します。

運動会。短距離走でつけたい力は

精神と時の学校では、小運動会が見直しの問いであることは以前書きました。

小運動会で「見直しの問い」 - 「精神と時の学校」で学んだこと

それに関わって。

短距離走の組み合わせは、小運動会と大運動会では変えますか?

自分の今まで経験では、「精神と時の学校」に行くまでは変えることが多かったと思います。

走るのが不得意な子への配慮から「くじ引き」が多い。

「精神と時の学校」では学校全体だったか自分の学年だけだったのかは忘れましたが、、、 小運動会と大運動会は、組み合わせは変えませんでした。

走順の基準は、身長順だったか、タイム順だったか、くじ引きだったか、それもはっきりと覚えません。

大切なのは、走順を決める基準ではなく、小運動会と大運動会の走順を変えないということです。

なぜ変えないのか。

それは、以前書いたように、「小運動会が見直しの問い」を持たせるためだからです。

子どもに見直しの問いをもたせるために、小運動会で、「自分は〇位だった」だけでなく、「頑張りを成長を伝えられる走りはできたか。」たとえ最下位であっても「練習の時よりも、前の人との差を縮められたか。」ということを振り返らせます。

そして大運動会に向かわせるのです。

「お家の人の前でどんな走りをすればよいか。」「少しでも前の人との差を縮めるために、大運動会までにできることはないか。」そんな問いをもたせて。

 そんなときに、小運動会が終わったからといってまた走順を変えてしまっては、子どもの意識はどうなるでしょう。

 これまで練習してきたこと、小運動会での自分の課題を見直す相手を失ってしまいます。

 大運動会で自分のテーマを達成できたかどうかを判断する基準を失ってしまいます。

さらに小運動後、くじ引きなどで走る順番を変えるときの子どもの姿はどうでしょうか。

 私が知っている限りでは「どうせ小運動会の後でくじを引きなおすから大運動会でいい組み合わせになればいい。」

 と、小運動会後のくじ引きに全てをかけているような子供もいました。

 小運動会では1位になれなかった子が、1位になれそうな組み合わせになったら「やったー。」と大喜び。

 小運動会で最下位だった子が、もっと遅い子と同じ組み合わせになったらもっと「やったー。」と大喜び。

 喜ばれた子は、傷つき、小さくなって座っています。

細かいことで言えば、走順を変えたら、大運動会までの短い時間で、また並び方を覚えるために並ぶ練習をさせたり、表を作り直したりしないといけない。
走るための短距離走なのに、走るよりも並ぶ時間の練習が長くなる。

変える事でものメリットもあるでしょう。特別に配慮が必要な子どももいるでしょう。

そうやって走順を変えることと、そのままいくこと、どちらが良いのか検討してみてはどうでしょうか。

大切なのは私たち教師が短距離走を通して何を教えたいのか。ということ。

 努力することの大切さを教えたいのか。

 それとも運が大切ってことを教えたいのか。

 極端かもしれませんが、そういうことなんだと思います。

 読んでいただいてありがとうございます。